2011年11月26日土曜日

当世キーワード(20111126)


NHKラジオ第1 亀井肇さん(新語アナリスト)による。

1)「っ」付き言葉
「熱っ」「寒っ」「でかっ」「すごっ」といった形で、形容詞の語尾を変化させて「っ」と発音する言い方が「っ」付き言葉なんですネ。(古谷アナ:あゝ、言いますねェ)
若者層を中心に話し言葉の中でよく聞かれる現象となっているンですけれども、文化庁が今年の9月に発表した、2010年度の「国語に関する世論調査」で、こうした言い方を他人がしても気にならない人が60~80%に達していると発表しているわけなンですね。(アナ:はァ)
文化庁は「文法的には間違いではない。『寒っ』は江戸時代の滑稽本にも登場するなど古くから使われてきているが、同様の言い方が他の形容詞にも広がってきているわけです。全般的に話しことばを短くする傾向が影響している」と指摘していますネ。
識者は「『寒いね』と相手に同調を求めるような言い方をすると、相手から答えがなかったときに孤立してしまうけれども、『寒っ』と自分だけの感じで表現しておけば、たとえ相手から答えがなくても孤立感はないだろう(アナ:笑い)。つまり、仲間の中で孤立しないことが最も大切であるということの表現だろう」と指摘してますネ。

2)あれオレ詐欺
世間を賑わせて数年となり、しかも、まだその勢いがおとろえそうもない「おれおれ詐欺」、いわゆる「振り込め詐欺」のパロディ版が「あれオレ詐欺」
なんですネ。(アナ:パロディ?)
はい。他人がなした成功に対して「あれを成功させたのは実はオレなんだ」ということを恥ずかしげもなく広言する人が「あれオレ詐欺」の常習者なんですネ。
例えば、会社で大きな商談が成立したときなどに会社の近くの居酒屋で、「実はあの仕事を仲介したのはオレなんだ。オレの仲介がなかったら絶対に成功することはなかった」と豪語する人が何人も登場することになるらしいンですネ。
上司が部下の仕事を横取りして、さらに上役に対して自分の成果だと報告することも少なくないようです。

3)JIJI系ファッション(じじけいふぁっしょん)
1970年代から中年以上のおじさんたちの必須アイテムとなった、ひもタイや作務衣、ステテコなどを20代の若い男性などが好んで着用するファッションが「じじけいファッション」とよばれてるんですネ。(アナ:ほうー)
「ひもタイ」というのは、首から下げたヒモを、飾りを兼ねた留め具でまとめるネクタイの一種なんですネ。いわゆる定年退職者が外出する際につける、
おしゃれアイテムとなっていたのですけれども、東京・渋谷の古着併売のショップでは、20歳前後を中心として、約1万6000本の売り上げとなっているわけなんですね。
また、中堅セレクトショップでは真鍮を使ったひもタイが20代半ばの男性の人気を集めているようなんですネ。(アナ:ほう)
さらに、今年、夏の節電キャンペーンでのエアコン設定温度の上昇によって、汗を吸い取りやすい作務衣だとか、ステテコなどを着用する若者も増えていますネ。

(蛇足:今日夕刻からの、われわれ新制中学第1期生の同窓会にひもタイで出かけるつもりであったが、ちと、いやになっちゃたなア)

4)ベアフットシューズ
裸足感覚で走ることができる靴がベアフットシューズなんですネ。
これまでのランニングシューズの場合は、かかとのクッションで衝撃をやわらげるというのが主流だったが、靴底が薄く、5本指に分かれていて、裸足のときのように足裏の前部で着地させる構造となっているわけなんですネ。
こうすることで、関節への負担が減って、脚力やバランス感覚が鍛えられるとして30~40代のランナーを中心に愛好家が増えているようなんですネ。

5)付け八重歯
装飾用の歯を八重歯の位置に貼り付けることによって、まるで天然の八重歯のように見せるファッションが「つけやえば」なんですネ。
セラミックなどでできた人工の八重歯を付けるために使うのは、歯並びを整えたり、歯の隙間を埋めたりするための「歯に貼る」新技法なんですネ。
安全性には問題なく、歯を抜いたり、削ったりすることもないわけですネ。取り付ける八重歯は自由に整形することができますネ。
付け八重歯を付けるのは、「笑ったときの表情が変わる」といった理由なんですけれども、付け八重歯の人気を盛り上げているのは、AKB48のメンバーの板野友美さんで、板野さんはととのった顔立で、笑ったときに、八重歯がひときわ目立っていることから、それをまねしたいというファンたちが増えているようですね。(アナ:ふーん。)


2011年11月20日日曜日

当世キーワード(20111119)


NHKラジオ第1 亀井肇さん(新語アナリスト)の放送による。

1)メール夫婦
ある大手保険会社が一昨年6月に行った「夫婦間コミュニケーションに関する調査」結果によると、夫婦間の意思疎通のために携帯電話のメールを利用した経験がある人は97.6%に達しているという。(古谷アナ:へェー)
こういう夫婦を指してメール夫婦と呼ぶわけです。
結婚してから5年以上経過した既婚男女1000人を調査したものだ。電話などは相手がすぐに電話口に出て対応することが求められるが、メールならば相手は都合の良いときに目を通して、それから応えればいいという使い勝手の良さが理由となっているみたいだ。メールの内容は「帰宅時刻」「買い物などのお願い」「食事の有無」などとなっているようだ。
(蛇足:我が家もメール夫婦だ。ただし、ワン パターン。「ちと飲んで帰るから、食事はいりまへ~ん。」「は~い」)

2)ミニ・カード
お土産やちょっとした贈り物などに言葉を添えるときに付ける一筆箋に代わって登場してきた、名刺サイズよりさらに小さなカード。つまりミニ一筆箋と言ってもいいと思う。
メッセージはほんの一言しか書けないが、そこがかえってメールで短い言葉を書いている若い世代の人たちに受けているわけだ。
一筆箋では少し大きすぎて、何を書けばよいのか、とまどうことがあるが、ミニ・カードだと、1行か2行ですませることができるから、という風に言われていますネ。
東京・銀座の有名文房具店では、両腕を広げたパンダやウサギの形をしたメッセージ・カードの売れ行きが好調といわれている。動物のカードのお腹の部分にメッセージを書いて、腕を折りたたむと、動物がメッセージを抱いたような格好になっているのが女性たちに受けているようなんです。そのほか、リンゴや洋梨の絵柄をプリントしたものなども並べられている。

3)節煙料理
火を使う時間をなるべく減らして節電にもつながる調理法が節煙料理なんですネ。
ある婦人雑誌の「読者・友の会」が約20年前に考案したのが、保温効果によって、置いておくだけで料理ができる「鍋帽子」ですネ。(アナ:ホウ)
古着を再利用した厚手の布製カバーで、加熱時間を大幅に短くすることができて、ガスや電気を省エネすることができるわけですネ。(アナ:はアー)
例えば、沸騰後の加熱が約1時間必要な煮豆など、鍋帽子をかぶせると、加熱は10分から25分くらいで、40分必要なカレーなどの煮込み料理も10分から15分ですませることができるンですネ。
加熱時間が短いことで、室内の温度上昇を防ぐこともできるのでエアコンの節電効果も期待できるわけです。
食材を工夫して、加熱時間を縮めることもできる。

4)ピンク男子
ピンク色のジャケットやコート、Tシャツを着たり、パンツをはいたり、スカーフをまいたり、バッグを持ったりと、どこか1点以上ピンク色のものを身につけている男性をいう。
今年の6月に行われたミラノとパリの[2012年メンズコレクション]では、有名ブランドが続々とピンクを取り入れたファッションを発表していた。ブランド側は「ピンクを女性だけのものにしておくことはない」「世の中を覆っている閉塞感をピンク色で打破したい」といったコメントを発表しているが、男性のファッションも様々な色を取り入れるようになっていて、使用しても、まったく違和感は生じないようになってるンじゃないか、と思いますネ。

5)小父靴
紳士用革靴のデザインを取り入れた婦人靴が小父靴と呼ばれる。いわゆる「おじさんぐつ」を略したものだが、「おとこぐつ」とも呼ばれる。
ウィングチップと呼ばれ、鳥の翼に似た曲線の飾りや切り返しをつま先部分にほどこしたひも靴やモカシンのような縫い目を入れたローハーなどの婦人靴なんです。
仕事でスーツを着る時に履いたり、ジーンズなどのカジュアルな装いのアクセントにしたり、応用範囲が広いことから、拡がってきているわけだが、紳士靴風のデザインは足を入れる部分がくるぶしより低い位置にあるために、足首を細く見せる効果があるとも言われている。

2011年11月12日土曜日

当世キーワード(20111112)


NHKラジオ第1 新語アナリスト、亀井肇さんの「当世キーワード」による。


1)「お会計して~」
「うるさいわネ~、あっち行って」といった意味の若者ことば。
お笑いコンビの[バナナマン]の日村勇紀がコントの中で演じているオネエキャラのヒム子のセリフとして多用していることから使われるようになってきている。

自分に邪魔になったり、不利になったりしたときに即座に使う。
久しぶりに会った友だちなどが、ふと「あなた、太ったんじゃないの?」などといったときに、「お会計して~」などと言い返す。(笑い)

2)ジャンクフード税
高カロリーの清涼飲料水や塩分の多いスナック菓子など、健康に良くないとされている加工食品に課税する法律のこと。
ハンガリー議会が2011年7月に制定し、9月より施行されているが、台湾も導入している。
ハンガリーの法律では、砂糖を大量に使った栄養飲料1リットル当たり250フォリント(約107円)、スナック菓子1キログラム当たり400フォリント(約170円)が課税される。
政府報道官は、新しい税の目的は国民の健康促進のためと強調しているが、WHO(世界保健機関)の2008年の統計によると、ハンガリー国民の肥満率は成人男子が26.2%、成人女性は20.4%と高い数字を示している。
このジャンクフード税を導入すると今年だけで50億フォリント(約21億4000万円)の歳入増が見込まれるとの試算もあって、財政再建のためではないかという声もあるようだ。

3)サウンドマーチャンダイジング
音を科学的に分析して、販売促進に役立てる手法のこと。
その手法の一つに、サウンドサイネージというのがあって、いわゆる音の出るポスター広告だ。ポスターの前を通りかかると、センサーが作動して音を出す仕組みなんですネ。
普通、ポスターから音が出るとは思っていない通行人は、音が出ることによって、そのポスターをまじまじと見ることになるわけです。
(古谷アナ:ビックリしますよネー)
ええ。様々な情報を受け取る際、先に受けた刺激が後に受ける刺激に影響を与える、プライミング効果と呼ばれる作用にも通ずる手法です。
千葉大学の一川 誠 (ひとかわ まこと)準教授は、「聴覚刺激は視覚刺激に比べて、警告信号として機能しやすいことが知られていて、いろいろな情報が流れている中で、注意を引きつけるのに有効である」と述べている。

4)ソーラーデカスロン
アメリカ・エネルギー省が、クリーンエネルギーのPRや大学の研究水準向上のために2002年から始めた国際学生コンペのこと。 
デカスロンは10種競技を意味しているが、必要な電力を太陽光だけで賄うことを条件に家を建て、「エネルギー効率」「革新性」「市場性」「快適性」など10項目で部門賞や総合優勝を競うわけですネ。
千葉大学では来年9月にスペイン・バルセロナで開かれるコンペに参加することを発表しているが、ドイツ、イギリス、フランス、中国など15か国20大学が参加することにしている。

5)「なくそう! 子どもの貧困」全国ネットワーク
子どもの7人に1人が貧困という実態が総務省の調査で明らかになり、危機感を強めた福祉・教育関係者たちが「日本の子どもの貧困解決」を目的として去年4月に設立した個人参加のネットワーク。
ひとり親とか家計が苦しい家庭の子どもを対象にして、寺子屋形式で無料で勉強を教えたりしているわけだ。
教員とか学生、会社員など、さまざまな立場の人たちが「まず自分たちのできることを」ということから、全国様々な場所で、様々なかたちで始めている。
このネットワークは、貧困が親から子へ受け継がれる現実とか学習支援の実践などの情報を共有し、それを解決するために取り組むことにしている。
このネットワーク主催で、無料または低額で学習支援に取り組む人々の「交流会」も開催されている。

2011年11月10日木曜日

当世キーワード(20111105)


NHKラジオ第1、新語アナリスト亀井肇さんの「当世キーワード」による。

1)秋葉原インターナショナルスクール
NPO法人の「秋葉原観光推進協会」が2011年3月より、海外からの観光客に対して「アキバの魅力」をもっと発信したいと始めたプロジェクト。架空の「秋葉原インターナショナルスクール」を設定して、その学校で学ぶフランス、韓国、インド、アメリカ、ロシア、中国からの留学生と日本の女子高校生2人の計8人のキャラクターが観光客に「おもてなし」を行う。国内外のイベントでプロモーションビデオに出演し、アキバの魅力を語りかけるのである。08年の無差別殺傷事件や11年3月の東日本大震災、原発事故によって秋葉原を訪れる外国人が激減したことに対して、積極的に外国人客に呼び掛けるためのプロジェクトである。7月からは「おもてなしマーク」による取り組みを本格化させている。マークは、プロジェクトに参加し、(1)英語が話せる店員がいる、(2)外国語のメニューや説明文がある、といった基準を満たした店のレジなどに置かれる。海外からの観光客が「日本語が話せなくても大丈夫」と安心して入れるようにという意図である。国内に対しては会話が多いケータイ小説『あきばスクランブル』の連載を5月から始め、アキバを舞台にした学園ドラマを展開している。
http://dic.yahoo.co.jp/newword?ref=1&index=2011000589より

2)ハダラン(はだしランニング)
「裸足ラン」と略されることもある。ランニングやウォーキングを裸足で楽しむ方法。芝生や土の上を裸足でジョギングをすることによって、普段使わない筋肉を鍛えることができたり、芝生や土に直接触れることで解放感を味わえるといった理由で、愛好者が増えている。専門家は「かかとでなく、つま先に近い部分で着地する」「足をつくのは体の前方ではなく真下で」といったアドバイスを行っている。裸足ランニングの愛好者は、いつも靴の中で圧迫され縮こまっている指が伸び伸びとし、地面のでこぼこした感触や砂が足にかかるのが気持ちいいという。靴を履いたランニングは靴底のクッションに頼る部分が大きいが、クッションがないので膝や腰に負担の少ないフォームが自然と身につき、バランスを取りながら走ることで体幹も鍛えられるとされる。ただ初心者は怪我の心配もあるので、芝生や砂浜など柔らかい地面から始めることが必要である。路面の状態が見えにくい夜間も避けた方が良い。
http://dic.yahoo.co.jp/newword?ref=1&index=2011000592より

3)コミュニティカフェ
住民が気軽に立ち寄り交流することができるようにと、地方自治体が推し進めている施設。「地域の茶の間」ともよばれている。そうした施設で多世代が集まり顔なじみを作ることによって、高齢者や子育て世帯なども安心して暮らせるようにという意図がある。運営主体はNPO法人(特定非営利活動法人)や個人、任意団体などである。自治体や社会福祉協議会と連携するものもある。参加費やお茶代などがかかることもあるが比較的負担は軽めである。ソフト面での支援に力を入れる自治体もあり、東京都世田谷区の場合、財団法人世田谷トラストまちづくりを通じ、空き家や自宅を開放するオーナーに対してコンサルティングや専門家の派遣を行っている。国も2011年度の「地域支え体制づくり事業」に270億円の予算を付けて、高齢者を地域で支える事業を推進している。
http://dic.yahoo.co.jp/newword?ref=1&index=2011000595より

4)ホワイト ガウラーメン
千葉県袖ケ浦市がご当地グルメとして盛り上げようとしているラーメン。牛乳を使った白いスープのラーメンである。千葉県は酪農発祥の県であり、袖ケ浦市は酪農の盛んな町で、牛乳生産量は県内トップクラスである。そうしたことから牛乳を使ったラーメンを開発しようと、市内の中華料理店の大衆中華ホサナが創作したもので、2011年2月に開かれた袖ケ浦ご当地グルメ王座決定戦「袖-1グランプリ」でグランプリを獲得している。「ホワイト」は牛乳の白、「ガウラ」は袖ケ浦市のマスコットキャラクターの名前、それに「ラーメン」を組み合わせて命名したものである。現在市内の4店および東京ドイツ村や袖ヶ浦公園レストハウス菖蒲などでメニューに載せている。市観光協会ではご当地グルメとして盛り上げるためにスタンプラリーや市民応援団の結成などを行っている。
http://dic.yahoo.co.jp/newword?ref=1&p=%E3%83%9B%E3%83%AF%E3%82%A4%E3%83%88%E3%82%AC%E3%82%A6%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%83%A1%E3%83%B3&index=2011000598 より

5)名古屋めし
愛知県名古屋市を発祥の地とする名物食べ物、および他の地域発祥だが名古屋において独特の発展をしている食べ物を指してそういう。代表的なものとして、ひつまぶし〔註1]、味噌カツ、味噌おでん、天むす[註2]、手羽先唐揚げ、あんかけスパゲッティなど、いろいろある。
こうした名古屋めしをテーマとした食べ歩きイベントの名古屋めし博覧会が先月7日から今月20日まで、市内の飲食店で開かれている。
小判形式のチケットを購入して市内の協賛店を食べ歩くという形式をとっているが、名古屋市が主催していて、博覧会の特別メニューは通常価格よりも安く食べられるようだ。

註1 http://r.tabelog.com/tokyo/A1301/A130101/13042857/dtlrvwlst/310668/
註2 http://www.weblio.jp/content/%E5%A4%A9%E3%82%80%E3%81%99