2012年3月17日土曜日

当世キーワード(20120317)


NHKラジオ第1 亀井肇さん(新語アナリスト)の「当世キーワード」による。
( )内は、古谷敏郎アナ。

1)ソーシャル マーケティング
企業の社会的責任(Corporate Social Responsibility)、これをCSRと略しますけれども、この社会的責任を果たしながら、企業が自社の製品の市場拡大にも熱心に取り組む販売活動が「ソーシャル マーケティング」と呼ばれているんですね。(はい)企業が世界的レベルにおける貧困や環境といった社会問題の解決に対して積極的に取り組むこと、それ自体がその企業の製品の売れ行きにも結びつき、お客さんの創造に結びつくという考え方なんですね。
例えば、ある会社は主力製品のフリースなど、全製品を回収し、その中でまだ着られる衣料品は国連難民高等弁務官事務所、UNHCR (United Nations High Commissioner for Refugees)の協力を得て、海外の難民キャンプに届けることがよく知られているわけです。
これはCSRにおける企業イメージを高めるためと思われているんですけれども、それだけではなくて、難民キャンプ近辺の、出店できないような地域においても、その企業のブランドを知ってもらうことに結びつき、それは将来的には世界マーケットの拡大につながることになると言われていますね。

2)ジェネレーションC
日本語では「C世代」と訳されるんですね。(はい)
Cというのは、コンピュータ(Computer)のC、「接続する」という意味のコネクティッド(Connected)のC、「変革」の意味のchangeのC、共同体、コミュニティCommunity)のC、「共同体」のコミュニティ( Community)のC、あるいは「創造する」createの頭文字のCなど、それぞれの頭文字をとったものなんですね。(なるほど)
コンピュータとインターネットで世界につながることが当たり前の時代に育った若者たちの間、アメリカで生まれた言葉なんですけれども、日本では経済成長を知らない世代と重なると定義されているんですね(はあ)。
オープンでフラットな関係を好んで、インターネットの利用でコンテンツを発信し、情報を共有し、政治や企業に透明性を求めるという共通性をもっているわけですね。

3)自主生産出版
出版業界大手の会社が今年の春から始めた業務の一部が「自主生産出版」なんですね。(はい)
これまで、出版社というのは編集を行ったあとは、印刷会社だとか製本会社に仕事を依頼し、業務分担を行っていたんですけれども、印刷や製本など、すべてを自分の会社で行おうというものなんですね。(はァ)
少部数用の印刷機と製本機を導入し、必要な部数だけを自分の会社で生産して、在庫を減らし、コストを削減する目的があるわけなんですね。1時間で1,000部つくることができて、月産20万部を目指してるんですね。(ほう)
で、この会社の文庫の場合は、初版は10,000部、重版は2000部前後が最低部数となっているんですけれども、印刷、製本会社を使わず自分の会社で作れば、部数の多少で製造コストが変わらないために、初版部数を減らしたり、注文があった数百部だけを生産することができるわけですね。(はー)

4)カタログ店舗
通信販売やインターネット販売の会社が都心などに設ける店舗が、「カタログ店舗」と呼ばれているんですね。(はい)
通信販売やネット販売はカタログや画面の写真を見て注文し、それが宅配便で届けられるので、消費者は店舗まで出かける必要はないわけなんですね。
しかし、消費者の中には、靴や洋服などは実際に試着して自分の身体に合っているかどうかを確認したり、品物の素材の感触などを確かめてから購入したいと考える人も少なくないわけなんですね。(はァー)
そうした人のために、通販会社やネット会社では、通販カタログに載せている品物はすべて店舗に並べて、消費者が確認してから購入できるようにする会社が増えているわけですね。
消費者のなかには、自分のサイズがわからないと悩む人も多く、通販で対応できない部分をカタログ店舗で対応する部分が増えているんですね。
消費者もなじみのある商品はカタログやネットで注文し、そうでないものは、お店で試してから購入と、使い分けする人も多いわけですね。




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