2011年12月24日土曜日

当世キーワード(20111224)


NHKラジオ第1 新語アナリスト・亀井肇さんによる。

1)ボラン ツーリズム
2005年8月にアメリカ南部を襲った大型ハリケーンのカトリ-ナによって甚大な被害を被ったルイジアナ州ニューオリンズの復興の柱となっているものがボランツーなんですけれども、ボランティアと観光、いわゆるツーリズムとを複合させた言葉なんですネ。(古谷敏郎アナ:ほー)
ニューオリンズ市観光局によりますと、過去6年間において、200万人以上の人々がボランティア活動に参加しているんですネ。一人が一日8時間働いたとして、その労働時間の累計は千六百万時間にのぼることになるわけですネ。
ボランティアは無料で労働力を提供しているだけではなくて、彼らは夜飲みに出かけたり、お土産を買ったりするわけですネ。その経済効果は計り知れないと言われているわけなんですけれども、観光局とNPOと連携することによって、復興への足取りを確かなものとしているわけなんですネ。
ニューオリンズの観光地としての魅力を生かし、楽しさと充実感が得られる仕組みが町の復興を支えていると言われていますネ。

2)ポスト・バブル世代
価値観を形成する10代前半の時期に、1990年代初期のバブル崩壊後を経験して育ってきた世代がポスト・バブル世代と呼ばれているんですネ。
バブル崩壊後に主流となった清貧の思想の広がりの中で価値観が育てられているために、清く、正しく生きることが普通だと思っているのが最大の特徴となっている(アナ:ほー)ライフスタイルとしては、車や大型家電や持ち家などの所有に対して、それほど興味を持っていないわけなんですネ。
その代わりに、将来に備えてせっせと貯金している訳なんですけれども、団塊以上の中高年層がバブル時代を経験していることから、預貯金を取り崩してでもハイブリッド車だとか、大型液晶テレビなどを購入して喜んでいるのと対照的ですネ。(アナ:ほゥ)
この世代にとっては、平穏に長生きすることが最上の仕合わせ、という風に言っていますネ。つつましくてもいいから、日々、静かに家族と共に、楽しく暮らして行ければそれでいい、と思っているわけですネ。

3)ピスト・バイク
ピストとも略されるンですけれども、本来、ピストというのは競技場という意味なんですから、いわゆるピスト・バイクとなると、競技場で使用する自転車ということなんですネ。(アナ:ほう)後輪にブレーキのついていない自転車がピスト・バイクと呼ばれているンですネ。
ペダルの回転が後輪の駆動に直結している固定ギアとなっていて、スピードは出やすいわけなんですけれども、最高速度は50キロから60キロに達すると言われていますネ。(アナ:ほー)
停止するためには、回転しているペダルを止めて制動する必要があり、強い脚力や高い技術が求められているわけなんですネ。
道路交通法では、両輪または片方の車輪にブレーキのない自転車は整備不良として、公道での走行を禁止しているわけなんですけれども、警察では従来、指導や注意で対応してきたンですけれども、こうしたブレーキをつけない自転車の急増に対して、去年から検察庁への出頭が必要な交通切符の交付に踏み切っているわけなんですネ。
違反した場合、5万円以下の罰金が科せられることになっているわけなんですネ。

4)オー・ツー・オー(O to O)
「on line(オン・ライン)から off line(オフ・ライン)へ」を意味する言葉が「オー・ツー・オー」なんですね。昨年初め頃からアメリカを中心に使われ始めているンですけれども、店側がSNS、「ソーシャル・ネットワーク・サービス」やスマートフォンの位置情報などを駆使して、消費者の来店を促す販売手法が「オー・ツー・オー」なんですね。(アナ:ほう)
つまり、スマートフォンの普及によって聴視者をインターネットから店舗、つまりオン・ラインからオフ・ラインに誘導しようというものなんですね。
(アナ:それでオー・ツー・オーなんですネ)
そうなんです。スマートフォンとケータイとの違いはネット通販のしやすさにあるようなんですネ。
スマートフォンは画面が大きく商品が見やすい。画像の拡大が簡単である。SNS、つまり「ソーシャル・ネットワーク・サービス」を使いやすいなどの特徴があるために、店に欲しい商品がない場合でも、その場で、ネットで購入したり、似た商品を探したりすることもできるわけですネ。

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